IFC (Industry Foundation Classes) とは

buildingSMARTが策定しているBIMデータの国際標準で、建物ライフサイクル全体をカバーする3次元建物情報モデルのデータ構造やデータファイル形式などが定義されています。
※IFC4は、2013年3月21日に国際標準規格ISO（ISO 16739:2014）を認証取得しています。

IFCが定義している主な情報は下記になります。

• プロジェクト関連情報
• 空間構造（敷地・建物・階・部屋・ゾーン）
• 建築要素（壁・ドア・窓・屋根・階段…）
• 設備要素（空調・電気・衛生機器・搬送…）
• 構造要素（基礎・鉄骨・鉄筋・解析モデル… ）
• 数量情報（長さ・面積・体積…）
• 材質情報（仕上げ・層情報…）
• 幾何情報（2D・3D・ソリッドモデル…）
• 4D・5D情報（タスク・スケジュール・コスト・リソース）
• Actors（人間、組織、住所…）
• 指示書（設計変更、購入指示、移動…）
• 資産台帳、在庫
• 保守履歴・配置管理
• 注記情報（通り芯・2Dシンボル…）
• 分類コード(DIN, BS, JIS等のコードを格納）
• 外部ライブラリ・文書（URL, URI）

IDM (Information Delivery Manual) とは

BIMデータ連携シナリオで設定されたユースケース、プロセスや情報を体系的に定義するドキュメントです。
PM(Process Map)とER(Exchange Requirements)から構成されます。BIMデータ連携に関する要求分析、データフロー分析等をプロセスマップ、ER（Exchange　Requirements）等の表現で定義します。   PMにより、誰から誰へどのような情報が伝達されるかが表現され、ERにより情報内容が定義されます。 主にエンドユーザの視点、分析により作成されるドキュメントです。

IDM・MVDによるIFCデータ連携の仕組み

概要

設備分野のオブジェクト（制気口、ダクト、配管、電気ケーブルラックなど）についての、IFCの3D幾何形状表現、属性、プロパティセットなどのBIMデータ連携を目的としたモデルビュー定義。

• IFC空間構造定義（プロジェクト情報・敷地・建物・建物階など）、幾何形状、設備オブジェクトのIFCオブジェクトタイプなどはCoordination View2.0(CV2.0)のサブセットに準拠
• 設備分野オブジェクトのプロパティセットは設備IFC利用標準1.0（IAI日本(当時)設備分科会）に準拠

BIMデータ連携シナリオ

設備BIMソフトウェアにおいてモデリングされた設備分野オブジェクトを、他分野のBIMソフトウェアへのBIMデータ連携ができること。

• 例１：設備BIMソフトウェアから、IFCビューワ
• 例2：設備BIMソフトウェアから、意匠設計BIMソフトウェア
• 例3：設備BIMソフトウェアから、モデルチェッカー

CV2.0認証を受けているBIMソフトウェアが、本MVD準拠のIFCデータをインポートし、以下の項目ができること。

• 空間構造定義（建物階）が確認可能
• 設備オブジェクトがCV2.0におけるIFCオブジェクトタイプとして確認可能
• 幾何形状が正しくインポート可能（表示または内部オブジェクトへの変換）
• 設備オブジェクトのプロパティセット内容を確認可能

設備BIMソフトウェア間において、設備IFC利用標準プロパティセットの情報を用いてパラメトリックな幾何形状情報の伝達ができること。

MVDの主要IFCオブジェクトタイプ

MVDダイアグラム

MVDコンセプト